喫茶フランチェスカの日常

この喫茶店のモーニングはとても美味しい。大きな白い皿に、新鮮な高原野菜と作り立てのポテトサラダ、チーズオムレツに弾けるようなソーセージと香ばしくやわらかなベーコン、バターの加減が程よいトースト。その季節の果物。熱いコーヒー。私の隣りの席に座った男性2名もよく来るらしく、和気あいあいとコーヒーを飲んでいる。そしてスタッフに何か聞いている。「僕おなかすいてて、いっぱい食べたいんですけど、モーニングの量って増やせます?」「量は変えられないのですが、オプションでヨーグルトやゆで卵などがございます」「んーもうちょっとがっつり食べたいんやけど」「量が多めのメニューでしたら、クラブハウスサンドウィッチなどもございますが」「じゃあモーニング食べ終わってからまた注文しますわ、ありがとう」「ここはな、ちゃんとカップもあっためてくれるしな」「あーコーヒーうまいわ」
甲信越地方の田舎の片隅で関西弁を聞くのは新鮮で、ついつい聞き耳を立て…なくても声がでかいので筒抜けである。
店内は特にこだわりを感じさせるような内装では無いが、広すぎず狭すぎずといった奥行き感がちょうど良く、特別なことをしているとはまったく感じさせないけれど、「どこか」ではあるといった程度の空気がある。北海道だろうか、雪に埋もれた木々の写真がおさめられた小さなフォトフレームを眺めると、低血圧のだるさを少しだけ忘れた。
喫茶フランチェスカの朝は過ぎてゆく。